ハワイモンクアザラシの概要
ハワイモンクアザラシは、ハワイにだけすんでいる、とてもめずらしいアザラシです。「モンクアザラシ」という名前は、お坊さん(モンク)がフードをかぶっているように見えるからついたものです。
このアザラシは、体長が約2〜2.4m、体重は200〜270kgほど。オスとメスの体の大きさはほとんど同じです。体の色はグレー〜茶色がかった灰色で、お腹は少し白っぽく、年をとると色がうすくなってきます。顔はまるく、目はつぶらで、表情はとてもおだやか。どこか優しげで、のんびりした印象があります。
ハワイモンクアザラシの生息地域
ハワイモンクアザラシは、名前のとおりハワイ諸島周辺の海にしかいません。とくに、北西ハワイ諸島(ニーハウ島より西の無人島)に多く見られますが、近年ではオアフ島やカウアイ島など、人が住む島にも姿を見せるようになってきました。
白い砂浜でのんびり昼寝していたり、浅い海で泳いでいたりする姿が見られることもあります。
ハワイモンクアザラシの食事
ハワイモンクアザラシは、魚やイカ、タコ、エビ、カニなど、さまざまな海の生き物を食べています。泳ぎがとても上手で、海の底をくまなく探しながらエサを見つけます。時には100m以上もぐって、岩のすき間などにいるエサを器用にとらえることができます。
ハワイモンクアザラシの赤ちゃん
赤ちゃんは1年に1頭だけ生まれます。お母さんは、浜辺に巣を作ったりせず、砂浜の上でそのまま赤ちゃんを育てます。赤ちゃんは生まれたとき、黒くて短い毛でおおわれていて、とてもかわいらしいです。
お母さんは数週間のあいだ、ミルクだけで赤ちゃんを育てます。その間、お母さんは何も食べず赤ちゃんのためにじっとがんばります。赤ちゃんがしっかり太ったら、お母さんは海に戻り、赤ちゃんは自分で生きる練習を始めます。
ハワイモンクアザラシの一生
ハワイモンクアザラシは、野生では25〜30年ほど生きるといわれています。自然の中ではサメが天敵になりますが、人間の影響のほうが深刻です。
ハワイモンクアザラシを取り巻く状況
ハワイモンクアザラシは、世界でもっとも絶滅が心配されているアザラシの一種です。いまではおよそ1500頭ほどしかおらず、国や保護団体が力を合わせて守っています。
絶滅が心配される理由には、
・海岸の開発や人間の接近
・漁の網にからまる事故
・食べ物の減少
・海洋汚染
・子どもを育てる安全な浜辺の減少
などがあります。
現在は、マイクロチップで個体を管理したり、浜辺で寝ているアザラシの周囲にロープを張って近づかないようにしたりと、さまざまな保護活動が行われています。
ハワイモンクアザラシは、ハワイの自然の中で静かに生きる、やさしい目をしたアザラシです。数は少ないけれど、たくさんの人が守ろうと努力しています。ハワイの海とともに、これからもずっと生きていけるように、私たちにできることを考えていきたいですね。