キタゾウアザラシの概要
キタゾウアザラシは、北アメリカの西海岸にすんでいるとても大きなアザラシです。名前に「ゾウ」とあるのは、オスの鼻がゾウのように長くのびるから。ぶ厚くてたくましい体と、ドドーンとした見た目は、まさにアザラシ界の巨人です!
大人のオスは体長4~5m、体重はなんと2tを超えることも!これは車1台分ほどの重さです。メスはオスよりずっと小さく、体長2.5~3m、体重は約400〜900kgといわれています。オスとメスでこれほど体の大きさが違うのは動物の中でもめずらしい特徴です。
キタゾウアザラシの生息地域
キタゾウアザラシは、アメリカ・カリフォルニア州の沿岸や、メキシコの海岸近くの島に住んでいます。普段は広い太平洋を泳ぎ回っていますが、繁殖や子育ての時期になると決まった海岸に集まってきます。
キタゾウアザラシの暮らし
ふだんは1頭ずつ海で生活していますが、繁殖期(12月〜3月ごろ)になると、大勢のオスとメスが浜辺に集まりにぎやかになります。オスたちは「ハーレム」と呼ばれるグループを作り、たくさんのメスを守ります。他のオスが近づくと、大きな声を出したり、体当たりしたりして追い払います。この時期のオスたちはとても戦い好きで、見た目も声も大迫力です!
キタゾウアザラシの食事
イカやタコ、深海魚などを食べています。エサは主に海の深いところにいる生き物たちです。キタゾウアザラシはとても深くもぐる能力を持っていて、なんと1500m以上の深さまで潜ることができます!また、2時間近く息を止めていられるともいわれていて、これは哺乳類の中でもトップクラスの能力です。
キタゾウアザラシの赤ちゃん
メスは浜辺で1頭の赤ちゃんを産みます。赤ちゃんは黒っぽい毛でおおわれていて、とてもかわいらしいです。母乳には脂肪がたっぷりふくまれていて、赤ちゃんはぐんぐん太ります。1か月ほどでおっぱいを卒業し、その後は自分でエサをとる練習をはじめます。
キタゾウアザラシを取り巻く状況
1800年代後半、キタゾウアザラシは油をとるための乱獲により、わずか数十頭まで減ってしまいました。しかし、その後の保護活動によって数が回復し、現在では20万頭以上が生きているといわれています。これは「絶滅寸前からの大逆転」として、動物保護の成功例にもなっています。